昨年度 開催セッション(31st)

第31回夏期セミナーにて開催した38セッションを公開しております。上記よりpdfファイルをダウンロードしていただくか、本ページ内の各コマ掲載項目をご参照ください。

各コマ(1~5コマ)には、家庭医療学初学者向け、上級生/家庭医療学既学者向けという案内のあるセッションが設けられております。スタッフの方で対象者別にお勧めするセッションですが、どなたでもお好きなセッションにご参加いただけます。ご希望のセッションをお選びになる際にお役立てくださいませ。

家庭医療学初学者向けセッションは各コマに2つございます。(各コマのセッションIDがA,Bであるもの 。例【1A】【3B】など)

上級生/家庭医療学既学者向けセッションは各コマ1つございます。(各コマの最後のセッションIDであるもの。【2H】のみ上級生向けであり、家庭医療をはじめて学ぶ上級生にもお勧めのセッションです。その他の【1H】【3H】【4G】【5G】のセッションは家庭医療学既学者にお勧めのセッションです。)

pdfファイルでは、各セッション名の背景色にて上記の内容を区別しております。家庭医療学初学者向けのセッションは緑色、上級生/家庭医療学既学者向けのセッションは青色の背景となっております。

夏期セミナー全体の概要についてはこちらを御覧ください。

http://www.jpca-srs.umin.ne.jp/wp/31stkasemi

1コマ目(1日目14:00-16:00 )

【1A】疾患のステージ別ジェネラリストのアプローチ 〜病の経過に寄りそう〜

講師:八代 敏嗣

所属:諏訪中央病院

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)

キーワード:総合診療・家庭医療、多職種連携、地域医療

概要:医師としての役割は患者さんのステージによって常に変化していきます。急性期では病気の診断や治療、慢性期ではリハビリテーションや在宅診療などです。それぞれの役割の専門性を高めていくと、例えば同じ医師の中でも救急医・病棟医・リハビリテーション医・在宅医と、色々な職種が存在します。一方、ここ長野県の諏訪中央病院では、一人の医師が救急外来から急性期病棟・リハビリテーション病棟、そして在宅診療部と様々な場所に身を置くことで、一人の患者さんが回復していく道のりを主治医として支えていきます。このセッションではそんな諏訪中央病院の研修医になったつもりで、一人の患者さんが病気で倒れたところから家庭・地域に復帰するまでに生じる診療上の課題を体感し、どうすればよいかを考えてもらおうと思います。この病の経過を追う体験を通して、継続的な診療の意味を感じ、ひいては医療とは何かと考えるきっかけになればと思います。

【1B】もし家庭医療について質問されたら ~もしカテ~

講師:原田 直樹

所属:津ファミリークリニック/三重大学総合診療ネットワーク

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医

キーワード:家庭医療、総合診療、家庭医の歴史・展望、家庭医とは

概要:「家庭医療や総合診療に興味あるんだ~」と家族や友人に話したとき、「家庭医療(総合診療)って何?」「何でも診るってどういうこと?」「専門を持った方がいいんじゃない?」「総合内科とどう違うの?」と聞かれたことありませんか?そしてその質問にうまく答えられず、うやむやな感じで終わったことありませんか?まだ家庭医療の研修を受けてもいないのでこれらの質問にうまく答えられないのは当然のことですが、それでもうまく答えたいものですよね。そこで、このセッションではこういった質問に対してどう答えると相手に伝わるのかを一緒に考え、答え方を身に着けていきます。うまく答えるために必要な情報は、家庭医療の基礎知識・エビデンス、日本の現状と将来の展望など幅広く用意します。逆風(?)に耐え生き延びてきた、先輩家庭医・専攻医が、伝え方のコツも伝授します。さあ、明日から自信を持って家庭医療について説明できるようになりましょう!

【1C】ごちゃまぜムチャブリで学ぶ家庭医療の原理ACCCC

講師:吉村 学、枝元 真人、䅏田 一旭、楠元 京子、川野 綾子、早川 学、桐ヶ谷 大淳

所属:宮崎大学医学部地域医療・総合診療医学講座

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療の原理、ACCCC

概要:家庭医療とは何か?その答えは実際の体験の中にあります。自らの体験を題材に、学年・職種の異なる参加者とごちゃまぜグループで楽しくデイスカッション形式で学びます。参加者の経験を家庭医療の原理(ACCCC)で振り返り、参加者同士の多様な視点から、また指導医からのムチャブリに応え学びをさらに深めます。 Saultz教授が提唱した家庭医療の原理ACCCC、忙しい日常診療や実習の中ではつい見過ごしがちですが、このセッションを経験すると霧が晴れるように見えてきます。家庭医療の魅力、そして家庭医の価値にさらに気づくこと間違いなしです。

【1D】家庭医(総合診療専門医)になりたいと思っているそこの若人、病院と診療所どっちがいいのか教えてあげる

講師:

  1. 酒井 翼
  2. 土田 知也、井上 陽子、黒須 絵莉、高畑 丞、内田 竜二、太田 実可子、猪野 純佳、北川 景都、満尾 有沙
  3. 堀越 健

所属:

  1. 川崎市立多摩病院 総合診療科
  2. 川崎市立多摩病院
  3. たまファミリークリニック

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)

キーワード:家庭医療,総合診療

概要:あなたはどっち?病院総合医と診療所家庭医
これから卒業を迎えるみなさんは新専門医制度の世代と言えます。しかし、「総合診療専門医」と言われても、実臨床の経験がない学生時代に実際の働きぶりをイメージするのは難しいのではないでしょうか?ひとくくりに「総合診療専門医」と言っても様々な場所で様々な働き方をしている先輩を見ていても、なんでもできる総合医への期待とともに、「自分は何をどうしていけばいいの?」「病院?診療所?」「本当にこの道を選んで大丈夫なの?」と不安になってはいないでしょうか?
私達、川崎市立多摩病院・たまファミリークリニックのスタッフからの回答は、「どちらを目指しても大丈夫!どちらもできたら素晴らしい!」です。病院総合医・診療所家庭医の働きぶりを実例を通してみなさんに紹介し、個人・グループでのディスカッションを通じて理解を深め、自分が将来働きたい環境をイメージできるようになることを目標にしています。低学年・初学者にもわかるような内容にしていますので気軽に参加ください。

【1E】tRPGで遊びながら学ぶ患者中心の医療

講師:佐藤 只空

所属:CFMD(家庭医療学開発センター東京)/生協浮間診療所

対象者:中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療,家庭医とは,生物・心理・社会モデル,家族志向性ケア,解釈モデル

概要:2018年の夏セミで盛り上がりをみせた「家庭医療×tRPG」がパワーアップして再登場!
臨床の現場で「この患者さん、どうすればいいんだろう…」と頭を抱えるのは毎日のこと。でも大丈夫、ここに臨床の現場に出る前の「バーチャル体験」をご用意しました。
本セッションではtRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)を通じて「ある事例のストーリー」を経験してもらいます。参加者はステータスに応じた役割を演じ、サイコロ一投一投に魂を込め、ストーリーに隠されたヒントを見つけ、そしてグループで言葉を紡ぎながら、ゲームというバーチャルの世界で事例に向き合ってもらいます。
家庭医療の理論やスキルもエッセンスとして加えながらも、何よりも参加者同士で対話をしながら事例介入・解決へのヒントを探索していきます。医学生以外の医療系学生さんも専門職種ならではの視点で一緒に楽しめます。参加者の妄想力、いや、想像力を掻き立てる新しい形でのセッションに参加して、皆さんも家庭医療の舞台で舞ってみましょう!

【1F】亀田流 明日から使える!「患者中心の医療の方法」!

講師:

  1. 久保 伸貴、高島 大樹、濵田 春樹、熊谷 安代
  2. 高岡 沙知

所属:

  1. 亀田ファミリークリニック館山
  2. 安房地域医療センター

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:患者中心の医療

概要:あなたの前に病気をかかえ、病いに苦しむ患者さんがやってきました。家庭医であるあなたは、どのように「患者中心の医療」を提供しますか?このセッションでは患者中心の医療の方法の原著であるM. Stewartの “Patient-Centered Medicine Transforming the Clinical Method”をもとにPCCMの本質を考えます。疾患と病いは?病いは抱えているけれど健康な状態とは?それらの疑問をDisease,Illness,Health,Contextといったコンポーネントをもとに解説し、実践する方法をワークショップ形式で伝授します!症例ベースの設定を用い、目の前の患者さんに明日から始められる方法を身につけます!医師人生の入り口に立つ皆さんが、今からこの方法を知り身につけることは、今後の大いなる糧になること間違いなし!PCCMの世界を一緒に体験してみませんか?

【1G】家庭医・総合診療医が病院で実践する!患者中心の医療の方法

講師:

  1. 中村 光輝
  2. 渡邉 聡子、藤原 学、石井 敦
  3. 本多 由李恵

所属:

  1. 福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座
  2. 養生会 かしま病院 総合診療科
  3. 仁泉会 保原中央クリニック 家庭医療科

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療,総合診療,家庭医とは,家族志向性ケア,臨床推論・診断学

概要:医師である以上、診断・治療といった基本的臨床能力が求められることは言うまでもありません。しかし、それだけで目の前の患者さんを充分Happyにできるのでしょうか?本セッションの前半は臨床推論・診断学、後半は家族志向ケアを主とした総合的マネジメントの二部構成となっています。ひとりの患者さんを通して患者中心の医療の方法の全容を一貫して学ぶことができる、1粒で2度美味しいアーモンドグリコのような構造となっています。  患者中心の医療を極めるのはとても難しいことです。しかし、参加者それぞれのこれまでの経験と本セッションでの学びを駆使すれば、たとえ学生であってもチャレンジできるものであることを実感してもらえるはずです。そんな難題に挑みながら、日々成長し続けている当講座専攻医の“日常”を体験してみませんか?きっと、家庭医・総合診療医の醍醐味を堪能できると思います!

【1H】家庭医療史の光と影から学ぶ ~総合診療専門医の未来を予想するために~

講師:松井 善典

所属:浅井東診療所 所長/関西家庭医療学センター プログラム責任者

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:日本の家庭医療の歴史、新専門医制度、家庭医の働き方・在り方

概要:未来を予想するために、これまでの日本の家庭医療史の重要な出来事やこれまでの表舞台や裏側を一緒に振り返ってみませんか?総合診療医のあり方や制度は、これまでの過去と現在との連続性の先にあるはずです。そのために、新専門医制度の設計の議論における総合診療専門医の位置付けはもちろん、これまでの様々な議論の場で家庭医に期待されて来た役割や多様な議論(誤解)についてもその歴史的な変遷をたどってみたいと思います。色んな時代にいろんな姿を経ての今があります。そして、今後専門医制度や家庭医の働き方が確立することが予想される中、様々な家庭医療・総合診療への注目にどう応えるか?これからの社会課題や都市や地方における多様なニーズにどう応えるのか?という点についても歴史的な視点を共有します。最後に、これまでの家庭医が受けた批判や経験した失敗、制度設計の中での影や裏の側面もお伝えします。皆さんが歩む未来に同じ失敗を繰り返さないためにもこれまでの経験と歴史から学ぶ時間にしましょう。とはいえ歴史は繰り返し、時代を超えても普遍的なテーマや課題はこれからもあると感じています。これまでの苦労と努力の歴史を確認し、苦い経験も足場にして、その延長にある専門医制度の未来を皆さんとともにタイムスリップしながら探索し将来像をたどるWSになります。

2コマ目(1日目16:20-18:20)

【2A】東北発! ゼロから始める解釈モデル・コミュニケーションスキル

講師:

  1. 深瀬 龍
  2. 菅野 耀介、櫻井 広子
  3. 川瀬 隆一
  4. 高橋 祥也
  5. 渡部 健

所属:

  1. 山形県立中央病院/大蔵村診療所
  2. 坂総合病院
  3. 至誠堂総合病院
  4. 公立置賜総合病院
  5. 秋田大学総合診療部

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療,生物・心理・社会モデル,解釈モデル,医療面接,コミュニケーションスキル

概要:家庭医療には患者さんを理解するための様々なツールがあります。その中で最も触れやすく、かつ最も奥が深いツールが”解釈モデル”ではないでしょうか。このセッションではロールプレイを通して ”とある病気” に悩む様々な方との対話を経験して頂きます。対話を繰り返す中で、解釈モデルとは何なのか・どう役立っているのかが身についてくるはず。そして、悩む方がスッキリ帰れるようなコミュニケーションスキルを身に着けてみましょう! 全く医学的知識がなくてもどっぷり参加できるセッションとなっています。東北の講師陣とともに家庭医療の一歩目を踏み出してみませんか?

【2B】マーケティング目線で掘り下げる家庭医が地域でできること -product out → market in-

講師:加藤 光樹

所属:まどかファミリークリニック

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医

キーワード:家庭医療,地域包括ケア,公衆衛生,医師‐患者関係

概要:家庭医はどのような活動を通して地域を健康にするのでしょうか?家庭医が患者と地域に影響を及ぼすには,患者さんはどういう人で,どこにいて,何を求めているのかを知らなければなりません.患者さんや地域から「選ばれる」ようになるために,家庭医にできることにはどのようなことがあるのでしょうか?このセッションでは,地域を健康にするための家庭医の考え方,活動などについて,公衆衛生学や医療経営・管理学の考え方を適用しながら,地方都市の一診療所の事例を用いて深めていきます.「医師が何ができるか」という医療提供者側の視点から,「どうやって患者価値を創造するか」という住民側の視点への転換について学びます.本セッションは第27回,30回夏期セミナーにて好評であったセッションのリバイバルです.前回よりさらにバージョンアップしてお届けいたします.

【2C】行動変容へのアプローチ ~行動科学に基づく医療面接の実践~

講師:

  1. 宮田 潤
  2. 清水 海斗、新野 保路
  3. 二川 真子、伊達岡 要
  4. 髙瀬 愛、髙瀬 義祥
  5. 大濱 弘光
  6. 本郷 舞依
  7. 鈴木 友輔
  8. 佐々木 隆徳
  9. 五嶋 実波
  10. 五嶋 嶺

所属:

  1. 大阪大学大学院 医学系研究科 社会医学講座 公衆衛生学 / 恵寿総合病院 家族みんなの医療センター 家庭医療科
  2. 救急に強い総合診療医養成福井大学コース / 福井大学医学部附属病院 総合診療部
  3. 恵寿総合病院 家族みんなの医療センター 家庭医療科
  4. とやま総合診療専攻研修プログラム / 富山大学附属病院総合診療部
  5. 福井大学医学部附属病院 総合診療部
  6. 坂総合病院 総合診療科
  7. 国立病院機構あわら病院 総合診療科
  8. 坂総合病院 救急科
  9. 金井病院 総合診療科
  10. 大阪母子医療センター 総合小児科

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:予防医学・ヘルスプロモーション,医療面接,コミュニケーションスキル,ラポール,動機付け面接,段階的変化モデル

概要:医療者として人々と関わる中で、禁煙指導や食事指導などを行う機会は多いかと思います。将来的に家庭医療に従事しようと思う人はもちろんのこと、他の診療科であっても、健康教育に携わる機会はたくさんあるはずです。しかしながら、そういった際の手法論を学ぶ機会は、あまりないのが現状です。
このセッションの目標は、予防医学的な介入が必要な患者さんへのアプローチ方法を学び、実践できるようになって頂くことです。少人数でのグループワークを中心とし、できるだけ多くの回数、模擬診療を行えるようにしています。実際にシナリオを用いつつ、様々なスキルを身につけながら、行動科学のエッセンスを一緒に学んでいきましょう!

【2D】UKカンファ!3~病院総合診療医と家庭医のコラボレーション~

講師:

  1. 南郷 栄秀
  2. 藤沼康樹
  3. 岡田 悟
  4. 重島 祐介

所属:

  1. JCHO東京城東病院 総合診療科
  2. 医療福祉生協連家庭医療学開発センター
  3. 東京北医療センター 総合診療科
  4. 町のクリニック目白

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療,総合診療,生物・心理・社会モデル,ACCCC(ACCCA),地域包括ケア,EBM,NBM

概要:総合診療医はカメレオンのような存在です.現場のニーズに合わせて自分たちの役割や仕事の内容を変えます.一口で総合診療と言っても,みんな違います.特に入院診療を中心に行っている病院総合診療医と外来や在宅患者を主に診る家庭医は,総合診療医として共通のコンセプトを持っていますが,立場の違いで考え方も多少異なります.
このセッションでは,南山堂刊「土曜日の紹介は嫌われる」でおなじみの実際に東京都北区赤羽・浮間地区で行っている病診連携カンファレンス「UKカンファ」を再現し,一人の患者さんを病院総合診療医と家庭医のそれぞれ立場からどういった点に注目して診ているか解き明かします.EBMを重視した質の高い診療と,家庭医療の理論に立脚した包括的な視点を踏まえ,互いにどういった違いがあり,どのようにコラボしているか,実例を踏まえながら地域で患者を診るとはどういうことなのかをみなさんと一緒に考えたいと思います.

【2E】ゲームで学ぶ多職種連携の秘訣!〜あなたの視野を拡げます!〜

講師:

  1. 安藤 崇之
  2. 吉田 真徳、山根 みどり
  3. 年森 慎一、加藤 早里佳
  4. 伊豆倉 遥
  5. 田中 典仁
  6. 桑藤 史貴
  7. 阿部 裕乃
  8. 加勢田 幸子

所属:

  1. 慶應義塾大学医学部 総合診療教育センター/安房地域医療センター
  2. 医療法人鉄蕉会 森の里病院
  3. 医療法人社団花橘会 みんなのクリニック大井町
  4. 安房地域医療センター
  5. 安房地域医療センター 総合相談室
  6. ベストリハ株式会社
  7. ウィル訪問看護ステーション
  8. 慶應義塾大学医学部総合診療教育センター

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:なし

概要:医療現場では、医師、看護師、リハビリ、ソーシャルワーカーなど多職種で協働して患者のケアにあたります。特に高齢者や多くの病気を抱えるほど、たくさんの医療スタッフが関わって手厚いサポートをする必要があります。患者への関わりの視点は職種ごとに異なるため、それぞれの強みを活かして連携していくことが大切です。研修医として働き出すと誰がどのような情報を把握しているのか分からず、多職種連携の壁にぶつかります。適切な相手と適切な情報を交換することが上手な多職種連携のヒケツです。今回は医師、コメディカル、患者・家族のチームに分かれて退院調整シミュレーションゲームを行い、適切な相手に適切な情報を取りに行く多職種連携の秘訣を学びます。講師には看護師、リハビリ、ソーシャルワーカーも加わり、現場でのリアルを共有するので、これから医療現場にでていく皆さんの視点が拡がること間違いありません!

【2F】家族図でみえる「家族の木」

講師:戸川 雄

所属:岡山家庭医療センター

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療,生物・心理・社会モデル,家族志向性ケア,ライフサイクル・ライフイベント,NBM

概要:家庭医療のメッカ・岡山家庭医療センターより、今年も家庭医療の醍醐味をお伝えしにやって参りました。大学の一般的な講義では教わることのない「家族志向のケア」ですが、職種や診療のセッティングを問わず、家族抜きに医療は語れません。無意識に家族の話をしていても、原則やツールを知っているかどうかでコミュニケーションの円滑さや病気の転帰が大きく異なります。すでに家庭医療にどっぷりつかっている方から「家族図って家系図のことじゃないの?」という素朴な疑問をお持ちの方まで、みんなで家族図を描き、眺め、患者さんの「家族の木」のみならず隣の友人や果ては自分の「家族の木」までもにょきにょきと見えてくるようになりましょう!

【2G】ナースの頭の中を大解明!!看護理論・看護過程を使ってみよう

講師:

  1. 中平 絵里
  2. 北西 史直、田中 亜紀子
  3. 居安 綾子
  4. 池知 麻有加

所属:

  1. 宇都宮協立診療所
  2. トータルファミリーケア北西医院
  3. 岡山家庭医療センター津山ファミリークリニック
  4. にしきまち通りクリニック

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療,生物・心理・社会モデル,家族志向性ケア

概要:医療の現場で働くどの職種にとっても看護師は身近な存在だと思います。 しかし看護師の役割や、どんな考えを持ってケアをおこなっているのか、 ご存知ですか??普段何気なくおこなっているように見えるケアも、 情報収集・アセスメント・計画立案・実施・評価という看護過程のサイクルの中で、根拠を持って実践しています。 その根拠となるものが看護理論です。 前半は看護師の役割や看護理論・看護過程について学んでいきます。 そして後半は事例を使ってグループワークを行います。 安心して地域で暮らしていくためにはどうしたらいいのか、関連図をもとに看護計画を立て、 看護過程を展開しながら一緒に考えて行きましょう!! 現場の看護師にもどんどん質問して下さい。 皆さんの自由な発想と感性をお待ちしています!職種を超えて、 一緒に家庭医療の中での看護について考えてみませんか?

【2H】私は、本当に家庭医・総合診療医になりたいんでしょうか

講師:相田 万実子

所属:亀田ファミリークリニック館山

対象者:高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療,家庭医教育,日本の家庭医制度,キャリアプラン,アイデンティティ

概要:新しい時代を迎え、老若男女の多様な人生がある日本で、家庭医・総合診療医が必要と呼びかけられている昨今。みなさん、「本当に家庭医で良いですか?」 ポリクリやローテ先で「総合診療なんて誰にでもできるでしょ?」「専門を持った方がいい」、初期研修を終えて「さらに内科の知識をつけた方がいい?」「救急もできたほうが…?」言われたり、考えたり…。
家庭医療・総合診療の道を極める過程でよく遭遇する「アイデンティティ・クライシス」。本WSでは私たちの経験や参加頂いたみなさんの経験も共有しながら、クライシスから見える家庭医療・総合診療の魅力や、これからの総合診療専門医のキャリアについて考えていきます。初学者から玄人の方まで、「家庭医じゃなきゃダメ」ではなく、セッションを通して、みなさんの無限に広がるキャリアに「灯」がともることを願います。

3コマ目(2日目09:00-11:00)

【3A】体験!多職種での意思決定!

講師:

  1. 藤谷 直明
  2. 岡江 晃児
  3. 山下 拓朗
  4. 中平 絵里
  5. 上野 翔子
  6. 江口 幸士郎
  7. 衛藤 祐樹

所属:

  1. 宮崎医院/大分大学
  2. 杵築市医療介護連携課企画政策係
  3. 菊川市立総合病院作業療法士
  4. 宇都宮協立診療所看護師
  5. アルメイダ病院/大分大学
  6. 今立内科クリニック
  7. 大分大学

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療,総合診療,生物・心理・社会モデル,地域包括ケア,家族志向性ケア,コミュニケーションスキル

概要:あなたは多職種でのカンファレンスに参加したことはありますか? 臨床の現場では、患者さんや家族の意向と各職種での評価をもとに話し合い、チームで意思決定をしていきます。そうすることで、患者さんにとって一番良い方法をみんなで探していくのです。 このセッションでは、参加者にそれぞれ患者、家族、医師、看護師、リハビリ、ソーシャルワーカーの役になってもらい、職種ごとにレクチャーを受けた後に、多職種カンファレンスのロールプレイを行います。 職種ごとのレクチャーはどの職種も、現職で活躍されている方々です!実践的な視点と各職種がどんなことを考えてるのか、その価値観や哲学を学びましょう! そして、ロールプレイでは1つの立場から見えなかった様々なことが明らかになります。そんな中、チームで結果をだすにはどうすればいいか、実際にカンファレンスをして、学びましょう。 各職種の視点を学び、多職種での意思決定を体験しましょう!
*2016年から毎年させて頂いておりますが、毎年異なる症例を用いておりますので、過去に参加された方でも楽しめ、学びになる内容となっております。

【3B】家族図で家族の中の自分を「再発見」しよう

講師:

  1. 富田 詩織
  2. 山田 宇以、市来 陽子
  3. 宮本 侑達、河田 祥吾
  4. 久保田 希
  5. 村山 愛

所属:

  1. 聖路加国際病院
  2. 聖路加国際病院 心療内科
  3. 亀田ファミリークリニック館山
  4. ほーむけあクリニック 内科・小児科
  5. 横芝光町町立東陽病院 内科

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療,家族志向性ケア,医師‐患者関係,コミュニケーションスキル

概要:「家族図」って聞いたことはありますか?◯や□がたくさん並んだ、歴史番組で出てくる「家系図」のようなものです。「え、ちょっと違うんじゃない?」さすが皆さん、そのとおり。家族図は家系図とは少し違います。家系図のように家族の「構造」を図示するだけでなく、家族図では各々の「関係性」や「過去の事実」もそこに記されます。臨床では、現在の家族の強みや問題をみつけ、「家族アセスメント」する際に利用されます。そして家族図は単なる評価としてのツールではありません。面接の中で、意識下に埋もれていた記憶や過去の体験も引き出し、症状の除去、場合によっては人生観が大きく変わる可能性もあります。本ワークショップでは家族図の書き方を学び「あなた」の家族図を作成し、さらにそれを基にグループで語っていただきます。患者さんの追体験をしていただくと共に、「あなた」に新しい価値観を与えてくれるでしょう。是非奮ってご参加ください。

【3C】pES club式 EBM×家庭医療〜最新の、最善の医療を最短で〜

講師:長谷川 優

所属:東京北医療センター臨床研修センター

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:EBM,evidence,narrative,context

概要:EBM(Evidence-Based Medicine)…みなさんはこれを聞いて何を思い浮かべるでしょうか?難しいの?英語の論文読まないといけないの?いえいえ,それが全てではありません.EBMの概念をはじめから丁寧に,かつわかりやすく順を追って説明致します.EBMを実践するためのTipsをみなさんに伝授し,あしたからみなさんもEBMerの仲間入り!EBMという武器を手に入れたあなたは,最強の医療人に…!?気軽に参加してください!

【3D】総合診療医だからこそデキル!高齢者診療 4D ~認知症高齢者にうまく対応できますか 編~

講師:

  1. 花房 徹郎
  2. 湯舟 幸代、長 哲太郎
  3. 鈴木 昇平
  4. 中森 滉二

所属:

  1. 大阪家庭医療センター/ファミリークリニックあい
  2. ファミリークリニックなごみ/大阪家庭医療センター
  3. たいしょう生協診療所/大阪家庭医療センター
  4. 西淀病院

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:高齢者医療,認知症,精神症状

概要:入院中に看護師からよくある相談。『〇〇さん、夜になると不穏になって、目が離せない!先生、何とかして!!』『はい、薬で落ち着かせましょう』となるその前に!
人口の急激な高齢化が進む中、医療機関に関わる高齢者の割合は増加しており、高齢者診療、ケアに習熟することは総合診療医にとって避けられない課題です。本WSでは、病棟で困る認知症高齢者の様々な精神症状への対応やケアの質を上げる取り組みについて皆様と一緒に考えていきたいと思います。OCFP恒例の4Dによる参加者を飽きさせない(?)多彩な演出にもご期待下さい。

【3E】改 やってみよう!在宅医療! ~実際の事例に学ぶ、日本の医療の未来の姿~ 

講師:

  1. 髙岡 大介、近藤 敬太、中西 康介

所属

  1. 藤田医科大学 総合診療プログラム

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:なし

概要:超高齢化・核家族化・高齢独居化が進んでいる日本において、通院困難な患者様のお宅に医師が定期的に診療に伺う医療が必要とされています。在宅医療は定期訪問に加え、緊急時には365日×24時間体制で対応し、患者さんが長く住み慣れた環境で過ごせるよう支援するために欠かせない医療です。
本セッションでは在宅医療の場面を動画で見ていただき、リアルな訪問診療・多職種カンファレンスを体感していただきます。更に昨年よりも進化させた点として、このグループワークでは昨今話題になっているAdvanced Care Planningを題材に取り上げ、人生の最終段階にある患者さん・そのご家族との意思決定を、様々な職種の観点から一緒に考えていくことを目的としています。
このワークショップに参加すればあなたもきっと在宅医療の虜になってしまうでしょう!あなたの今年の夏セミのセッションは在宅医療で決まり!!

【3F】リハビリテーション×総合診療 ~リハビリのゴールってどんな風に考えるの?~

講師:

  1. 田中 道徳
  2. 木島 庸貴
  3. 高橋 賢史

所属:

  1. 岡山家庭医療センター
  2. 島根大学総合診療学講座助教授
  3. 出雲市民病院

対象者:高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:総合診療,リハビリテーション,患者背景

概要:みなさんは「リハビリ」ってどんなイメージがあるでしょうか? 多職種で行うもので、なんとなく大事だということは知っていますよね。では、実際に現場で障害をどんな風に捉えて、どんなふうに多職種で「リハビリ」をしているのでしょうか。学生時代ではなかなかリハビリテーションの考え方まで勉強するのは難しいのが現状だと思います。そこで今回のセッションを通じて、リハビリテーションを行う上で重要なゴール設定の方法、そのために必要な“背景”を見る力をみんなでディスカッションをしながら深めてもらおうと思います。また、リハビリテーションと総合診療の類似性を意識しながら、総合診療×リハビリテーションの面白さも体験してもらいたいと考えています。実臨床で重要な“リハビリテーション”を一緒に学んでみませんか?

【3G】私達の診ている地域では災害が起こるのです

講師:

  1. 高柳 宏史
  2. 香田 将英
  3. 喜瀬 守人

所属:

  1. 熊本大学医学部附属病院  地域医療支援センター
  2. 宮崎大学医学部臨床神経科学講座 精神医学分野
  3. 川崎医療生活協同組合久地診療所/家庭医療学開発センター(CFMD)

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療,地域医療,災害医療

概要:World Risk Report において地震・火山・台風など様々な自然災害を被るリスクが世界171か国中第4位と評価された日本。これは先進国の中で最も高い位置づけでした。もはやどのような地域であっても何らかの災害が発生する可能性があると考えておいたほうがいいでしょう。
では、地域を診る家庭医は、どのように災害に備え、そして災害時にはどのようなことができるのでしょうか?災害発生期は?外部支援が大勢押し寄せてくる時期は?回復期は?
このワークショップでは、東日本大震災と熊本地震を体験した講師が自らの経験をもとにまとめた家庭医×地域×災害の要素を共有します。個人ワーク、グループワーク、全体発表を行い、様々な考えやアイディアを共有しディスカッションしながら全体で内容を深めていく形で進めていきます。自分のいる地域にこれから発生するかもしれない災害に対して行動できるよう、大事な姿勢についても共有する予定です。ぜひ、ご参加ください。

【3H】【2019 version】学生でもできる!カオスな患者を紐解くい・ろ・は。

講師:

  1. 吉田 秀平
  2. 杉山 佳史
  3. 河原 章浩、亀谷 貴浩、重信 友宇也、田邉 裕雅
  4. 平岩 千尋
  5. 池田 晃太郎
  6. 木村 直人

所属:

  1. 広島大学地域医療システム学講座/東京慈恵会医科大学臨床疫学研究部
  2. 東京ほくと医療生活協同組合 北足立生協診療所/東京慈恵会医科大学臨床疫学研究部
  3. 広島大学病院総合内科・総合診療科
  4. 藤井病院内科
  5. 広島市民病院総合診療科/広島大学総合内科・総合診療科
  6. JA広島総合病院総合診療科/広島大学総合内科・総合診療科

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療,生物・心理・社会モデル,EBM,解釈モデル,臨床疫学,臨床研究,医師‐患者関係,患者複雑性

概要:「病気は落ち着いているのに、なんでこの人こんな大変なことになってるの( ;∀;)?」という医学の定石が通じないとき、あなたはどうしますか。純粋な医学知識だけでは解決できない困難な問題、それを紐解くために「複雑性」という概念を実装しておくと、状況の打開を計ることができるかもしれません。複雑性という概念を理解したうえで、シンプルな状況からカオスな状況までを推し量ることができると、自ずと次に取るべき方針が見えてきます。
本ワークショップでは、実例を用いて複雑性をスクリーニングし、グループディスカッションなどを交え実際に次に取るべき方針を立てるところまでを、参加者の皆さんに体験して頂きます。プライマリ・ケアの現場での実臨床において複雑性評価を行っている家庭医を中心に、コンテンツを提供します。2015開催時の内容に、大幅アップデートを加えて実施予定です。

4コマ目(2日目14:20-16:20)

【4A】「動機づけ面接」で行動変容

講師:

  1. 大塚 亮平、竹内 優貴
  2. 竹内 美音子
  3. 重島 祐介

所属:

  1. 手稲家庭医療クリニック
  2. 所属なし
  3. 町のクリニック目白

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:なし

概要:「患者さんとどのように関わっていけば行動変容に導けるのか?」外来でも、病棟でも、医師以外の職種でも、行動変容のスキルと考え方を身に着けると、患者さんの持っている力を引き出すことができます。
今回のセッションでは、行動変容のアプローチの中でも最もエビデンスがある方法の一つである「動機づけ面接」のいろはを学びます。「動機づけ面接」は、患者の中にあるやる気を引き出し、行動変容を支援する協働的な面談スタイルです。禁煙やアルコール問題、生活習慣病など医療や健康の分野で有効なコミュニケーション方法を「動機づけ面接法」の国際ネットワークMINTメンバーと一緒に学びましょう! 

【4B】在宅医は視た!~在宅のプロの視点を学ぶ~

講師:

  1. 江口 幸士郎
  2. 洪 英在
  3. 田中 啓太

所属:

  1. 今立内科クリニック
  2. 県立一志病院 家庭医療科
  3. 津生協病院

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:生物・心理・社会モデル

概要:地域包括ケアの鍵となる在宅医療。しかし、学生の間に教育を受ける機会は少なく、あっても見学と感想に終わることも多いのではないかと思います。在宅医療の専門性を、多くの医師と多職種に理解してもらえるように。具体的には、在宅の名医たちが自宅で何を視ているのかを切り口に、患者さんの生活圏に医師や看護師、薬剤師など多職種が行くことの意義を、参加者同士のワークショップを通じて考えたいと思います。
 「病院のような十分なことを患者さんにしてあげられない」「通院可能なうちは必要ない」「死を待つ人が受ける」「入院は社会コストがかさむので在宅に移行する」これ、すべて誤解です。
 在宅医療は、病院医療の代替品でも廉価版でもありません。在宅医療は、病院医療とは別の専門世界です。往診車を降りたその時から、医師たちの五感はフル回転を始めます。今回はみなさんに、その世界の一端を感じてもらいたいと思います。

【4C】あなたは心理社会的背景を扱う?扱わない?  ‐心身医学的アプローチを知ろう!-

講師:西山 順滋

所属:関西医科大学附属病院総合診療科/関西医科大学心療内科学講座

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:なし

概要:「複数の医療機関で検査をして異常は認めないのに身体症状に困っている患者さんの対応」、「心理社会的背景をどのように聞き出すか。聞き出したもののどう扱っていいか」、「心理社会的背景を聞き出して問題が複雑になった」などなど、皆さんは困っていませんか?
 患者の心理・性格・行動パターンや環境要因まで含む広い視野からアプローチする主として治療医学的な対処法が「心身医学的アプローチ」です。家庭医療の現場でも役に立ち、家庭医を目指す皆さんに知っておいて欲しい治療法の一つです。
 患者さんを一人の人として診ていく上で、「心理社会的背景」が重要であることは百も承知でしょうが、「聞き方」、「扱い方」を学習する機会は少ないのではないでしょうか。本セッションでは、心身医学的アプローチを専門に扱う心療内科医が、症例を通してそのコツを伝授します!

【4D】予防接種から見える「子どもの健康」を多職種チームで考えてみた

講師:

  1. 小堀 勝充
  2. 芦野 朱

所属:

  1. 医療生協さいたま 熊谷生協病院
  2. 医療生協さいたま さいたま総合診療医・家庭医センター

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家族志向性ケア,予防接種,子どもの健康

概要:年齢を問わず幅広く研修する総合診療医・家庭医にとって、小児予防接種は、「地域で生活する子どもの健康を守る」という点からも積極的に取り組むべきことのひとつです。このセッションは予防接種時のよくある事例から「子どもの健康を守る」ということを考えます。予防接種の知識や技術を学ぶことに加え、よくある質問への対応、多様な問題を持つ家族への対応などを、小児科医&ベテラン専門職の“技”から学びます。また、家族や地域が「子どもの健康」に与える影響にはどのようなことがあるか。こんな時に多職種チームはどのように動くことが重要なのかを予防接種の事例を通して体験します。看護師さんや受付事務さんの視点を知れるのもこのセッションの特徴です。「注射を打って終わり」だけじゃない予防接種の奥深さ。多職種スタッフを交えてのセッションで楽しく学びましょう。

【4E】人生会議(ACP)って何? ~高齢者医療の必需品~

講師:

  1. 宮川 卓也
  2. 高木 幸夫、玉木 千里、西澤 寛貴、原 奈央、横山 加奈子

所属:

  1. 京都家庭医療学センター/京都民医連第二中央病院
  2. 京都家庭医療学センター

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:医師‐患者関係,コミュニケーションスキル

概要:もし自分が話したり考えたりすることができなくなったら、どんな医療ケアを受けたいですか? そして自分が診る患者さんがそうなったら、どんな医療ケアが最良と考えますか? 人生会議(ACP=アドバンスケアプランニング)とは、患者さんの意思決定能力低下に備えて患者・家族・医療者が話し合うプロセスのことです。近年ではNHKのクローズアップ現代でも取り上げられており、今後の医療に欠かせないものと考えます。実際のケースを通して、ディスカッションをしたいと思います。
またディスカッションを通して、皆さん自身の人生観、医療に対する考え方を、参加者と交流できる貴重な機会でもあります!

【4F】「学校では教えてくれない!医療にまつわるおカネの話」

講師:

1.倉田 房子、上田 篤志、佐藤 瑠美、廣瀬 匠、幸田 千佳

2.信山 公利、鈴木 孝子、町井 麻紀

所属:

1.筑波大学附属病院 総合診療科

2.  恒貴会 大和クリニック 医療事務

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:医療経済

概要:このセッションは去年までの「学校では教えてくれない!医療にまつわるおカネの話」をバージョンアップさせ、より分かりやすく楽しく医療経済について学べるコンテンツを提供します。
患者さんにとっては超重要なことですが、やはり学校・働く病院では教えてくれません。チーム対抗クイズやグループワーク形式で楽しく学べます。

【4G】The Inner Consultation(内なる診療)

講師:

  1. 江川 萌
  2. 伊藤 史織
  3. 加藤 光樹
  4. 宮地 純一郎

所属:

  1. 北海道家庭医療学センター/栄町ファミリークリニック
  2. 北海道家庭医療学センター/更別村国民健康保険診療所
  3. まどかファミリークリニック
  4. 北海道家庭医療学センター/浅井東診療所

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療,総合診療,家庭医とは,医師‐患者関係,コミュニケーションスキル

概要:-外科医にとってのメスが、総合診療医にとっての医療面接である-
患者の価値観が多様化し、幅広い健康問題に出会う医療現場において、医療従事者やそれを目指す学生にとって、患者と向き合う医療面接の「場」はまさに力量が試される場所です。この困難であるがゆえに興味深く、奥深い医療面接をいかに効果的に実践するかについて、非常に多くの示唆を与えてくれるのがThe Inner Consultationです。左脳で論理的思考を働かせる一方で、右脳で患者の不安や願いをくみ取り、自分の中に湧き上がる感情にも目を向けながら、患者と信頼関係を築き診療を展開する。The Inner Consultationを一緒に学ぶことで、医療面接が単なる鑑別診断や情報伝達の場ではなくartとscienceが融合した妙技であることを体感しませんか?
日々これを学び実践している家庭医から皆様へ、医療面接の生き生きとした楽しさをお伝えします! 

5コマ目(3日目09:00-11:00)

【5A】あなたならどうする?~家族が食べられなくなったとき~

講師:木村 紀志、稲葉 崇、海老澤 由香、高橋 純、鈴木 李理

所属:筑波大学附属病院総合診療グループ

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:なし

概要:あなたの大切な家族、祖父母や両親が口から食事を摂れなくなったとき、あなたはどうしますか?胃瘻、経鼻胃管、中心静脈栄養、点滴、それでも口から食べさせてあげたい……。願いは人それぞれ、家族それぞれで悩ましいですね。このセッションでは、実際のデバイスを触って、学んで、悩んで、どんな栄養なら高齢者と家族が幸せに過ごして行けるかを一緒に考え、意思決定支援のプロセスを学びます。
さあ、あなたならどうする!?

【5B】「医療費が払えません」と言われたら・・・~あなたはどうする!?~

講師:千葉 翔太、戸田 美咲

所属:医療生協さいたま 埼玉協同病院 教育研修センター

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:なし

概要:診療現場に立ったと想像してみてください。かかりつけの患者さんから深刻な顔で「実は・・・医療費が払えないんです。」と言われたら、あなたはどうしますか?
このセッションでは実際の医療現場で起こった事例をもとに、医療福祉制度・医療費の仕組み・無料低額診療制度を学び、地域でできることは何か?医療者ができることは何か?を考えます。
事務スタッフだからこそ伝えられる『リアル』をお届けします!ぜひご参加下さい。

【5C】ハロー!世界の家庭医!~国際交流で君は変わる~

講師:

  1. 森 冬人
  2. 北村 俊晴、Maham Stanyon
  3. 大塚 亮平、竹内 優貴
  4. 櫻井 広子
  5. 近藤 敬太
  6. 渡邊 功

所属:

  1. 福島県立医科大学地域・家庭医療学講座/只見町国保朝日診療所
  2. 福島県立医科大学地域・家庭医療学講座
  3. 手稲家庭医療クリニック
  4. みちのく総合診療医学センター
  5. 藤田医科大学総合診療プログラム
  6. 飯塚頴田家庭医療プログラム

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療,海外の家庭医制度,国際医療・国際保健

概要:世界の家庭医療が実際にどのようなものか、普段は学ぶ機会のない人が多いのではないでしょうか。そんな学生・研修医のための企画です。私たち日本プライマリ・ケア連合学会国際委員会は、日英プライマリ・ケア交換留学プログラム、日韓プライマリ・ケア交換留学プログラム等を企画しています。これまで多数の若手家庭医が世界の家庭医と交流を深めてきました。
 今回の企画では、国際交流の経験のある家庭医が日本各地から参加します。海外での家庭医療の実習、家庭医の働き方、ナースプラクティショナーなどプライマリ・ケアで働く人々や環境など、私たちが海外の現場で感じた事を皆さんと是非共有したいと考えています。「留学や海外なんて私には無理」と思う学生・研修医もぜひ参加してみて下さい。多くの若手家庭医・総合診療医のように、皆さんの世界観はきっと変わります!

【5D】問診・身体診察って、ホントに役に立ってんの?Ver.4

講師:松浦 武志

所属:北海道勤医協中央病院 総合診療科

対象者:中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:EBM,臨床推論・診断学,身体診察

概要:「問診と身体診察で疾患の8割は診断できる」とはよく言われます。しかし実際ところは、「結局CTやMRI等の検査で診断つけてるでしょ? 問診、身体診察ってホントに役に立ってんの?」と思っている人は多いのではないでしょうか? 実際、OSCE(オスキー:客観的臨床能力試験)などでは、お作法的な問診や身体診察しか習わないため、実際の臨床現場でどのように役に立っているのかを実感できないのかもしれません。このセッションでは、診断に迫ることができる「意味のある問診」「意味のある身体診察」を紹介します。もちろん、直感ではなく感度・特異度といった科学的な裏付けもご紹介します。デキる臨床医が意味のある問診と身体診察を駆使して、鮮やかに診断に迫るその思考回路・その極意をお伝えしたいと思います。多くの皆さんの参加をお待ちしております。

【5E】これで解決!介護保険のギモン2019

講師:

  1. 髙瀬 愛

所属:

  1. とやま総合診療専攻研修プログラム/富山大学付属病院総合診療部

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:家庭医療,地域医療,地域包括ケア,保健・福祉,医療行政,多職種連携、在宅医療

概要:「――介護が必要になったとき――あなたは患者さんや家族がどのように介護サービスを受けるようになるか、知っていますか?家族図・介護度・主治医意見書・住宅評価…言葉だけは聞いたことはあっても実際にやってみることは少ないのではないでしょうか。患者さんの生活のために不可欠な介護保険。講師の私たちが学生時代、申請・認定・受給の流れがイメージできずモヤモヤした経験からこのセッションは生まれました。今回で3回目の開催!
このセッションでは皆さんに介護保険にまつわる色々な職種になりきってもらいます。頭と体を動かしながら、介護保険のイロハをブースに分かれて学んでいきます。このセッションを終えたあなたは様々な場面で患者さんや他の医療者を見る目が変わるはず!
講師陣は学生時代、皆さんと同じ夏セミ参加者でした。夏セミのベテラン(?)講師陣と一緒に楽しんで勉強しちゃいましょう!

【5F】知らないとヤバい介護の実態 〜介護の仕事を知り、求められる医療者になろう〜

講師:

  1. 中村 大輔
  2. 北島 明佳
  3. 北島 佳苗
  4. 町田 綾子
  5. 岩田 秀樹
  6. 中島 絵里子
  7. 三島 千明

所属:

  1. 元気会横浜病院 医師/作業療法士
  2. 元気会横浜病院 医師
  3. 元気会横浜病院 事務
  4. 元気会横浜病院 看護師
  5. 元気会横浜病院 介護士
  6. 元気会横浜病院 医療ソーシャルワーカー
  7. 青葉アーバンクリニック 医師

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:多職種連携,医療介護連携,高齢者,介護職

概要:実際の介護現場を見たことはありますか?日々の診療では、高齢者を診ることが多いはずです。病院や在宅で診療するときには患者さん本人に対してアプローチすることがほとんどです。その患者さんの健康維持の鍵は「生活の質」といっても過言ではありません。生活をサポートしているのはズバリ介護職です。つまり、介護職への理解なしでは患者さんの健康維持が難しいとも言えます。介護職はどんな仕事なのか、介護職はどんなところで働いているのか、介護職はどんな教育を受けているのかなどについて介護職の生の声を聞き、医療介護連携のコツについて考えます。日本の高齢化率はまさにうなぎ登り、今後ますます需要が増える介護業界を知り、医療介護連携のリーダーを一緒に目指しましょう。

【5G】医師のための会計思考術

講師:井出 広幸

所属:信愛クリニック

対象者:低学年(1~2年)、中学年(3~4年)、高学年(5~6年)、研修医、医療系学生

キーワード:総合診療,リーダーシップ

概要:医師として自分が実現したい医療を具現化するために、どのようにお金を設計したらよいのか?会計学の本質を捉えている医療法人理事長が、実戦的な必要十分を伝達します。
将来開業を考える医師だけでなく、地域のチームを率いるリーダーや、ホスピタリストとしてプロジェクトを企画実行するにあたって、会計的思考は必須です。医師個人の財テクや節税とは何の関係もないことにご留意ください。チームやプロジェクトが会計的に成立するように設計し、モニタリングし、お金の問題を解決してゆくとは何かを伝えるセミナーです。
学生や若い研修医のうちに会計的思考に触れることは、その後の医師の人生に大きく影響することを確信しています。